プロジェクトについて

洋菓子にかかわる次世代の方への技術や知識の継承を目的として「クラシカルレシピプロジェクト」は2018年に公開されました。本プロジェクトのベースは料理と洋菓子のプロフェッショナル向けの情報を長年提供させて頂いてきた、有限会社モーリス・カンパニーの既刊本より選定しております。

技術と知識の継承

洋菓子の世界、料理の世界はマスコミに注目される人気の仕事になりました。多くの若い人々が、この世界の門をたたきます。料理や洋菓子の世界に入る第一歩は専門学校に入学するか、実際のお店に修業するか、いずれかです。しかしながら、実際の職場では、その店の販売商品を作りながら技術を覚える、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)が主に行われています。

もし仮に、冷凍商品が主流のお店だったら、冷凍品の切り分け作業が待っているかもしれません。多量生産のお店では、大型のミキサーに材料を入れ込む仕事が待っているかもしれません。何年も経験を積んでも、幅広い知識や技術が得られないこともあります。洋菓子や料理の世界は無限の広がりをもつものです。型にはまらず、自由で、創造的なものづくりには、幅広い知識や技術、食材など、さまざまな情報が重要な役割をもちます。

今後、食の世界は多量生産と少量生産の、二極化が進むでしょう。この環境のなかで、個々の努力もありますが、食の知識や技術、経験をどこで習うことができるのでしょうか?また、これらをどのように継承するのでしょうか?これは大きな課題です。

故きを温ねて新しきを知る

専門学校在学中の方々、また専門店で修業中の方々、将来のキャリアアップをどう計画してますか?料理は実力の世界。キャリアは自らが築く必要があります。それにはどのようにキャリアを磨けばよいのでしょうか。まずは基礎的な技術と知識をしっかりと身につけることです。それに加えて経験を深めて、さらに知識や技術を拡げましょう。

海外に目を向けてフランス修業など考えることもあるでしょう。しかし、その前に、洋菓子や料理の全体像を知っておくことが大事です。すばらしい技術を目の当たりにしても、それが理解できていなければもったいないことです。

今の時代、インターネットで情報は手に入りますし、学校で学ぶことも可能です。フランスにも容易に行けますし、有名店に就職することもできるでしょう。しかし、そういう機会に恵まれない人や、また「学び直したい」と考える人もいるでしょう。わたしたちができることで少しでもこの業界に携わっている人に貢献できればと祈っております。

メンバーシップについて