Gâteau à la noix de coco

ガトゥ・ア・ラ・ノワ・ドゥ・ココ(ココナツ・ブラマンジェケーキ)
ココナツ・ブラマンジェをダコワーズの中に詰めるものです。ココナッツ・クリームを主体にした形に仕上げるものと、それにフルーツの盛り合わせを飾るものと、ふたつのスタイルで仕上げてみました。
パート・ダクワーズ / Pâte dacquise
ココナツ粉520g、アーモンド粉680g、粉砂糖1080g、卵白1200g、グラニュー糖400g、乾燥卵白少々
ダコワーズをつくります。ココナツ粉とアーモンド粉、粉砂糖をフルイにとおしながら良く混ぜ合わせます。別に卵白を泡立器でほぐしてから泡立てます。ここにグラニュー糖と乾燥卵白を少量ずつ加えながら、さらに充分に泡立てて、しっかりとした泡立てのメレンゲ状とします。このメレンゲを先の粉類と混ぜ合わせます。このアパレイユを丸口金を付けた絞り袋に詰めます。直径15センチのタルト型を用意して、型の底面に渦巻き状に絞り詰めます。さらに側面にそって大きな球状に絞ります。側面の絞り方は絞り面が他の面と付く程度の間隔とします。温度180~ 190℃のオーブンで、20~25分間を目安に焼きます。
ブラン・マンジェ・オ・ノワ・ド・ココ / Blanc-manger aux noix de coco
牛乳1000ml、グラニュー糖 400g、ココナツピュレ600g、ゼラチン50g、クレム・フエテ2000ml
ココナツ・ブラマンジェをつくります。ゼラチンは適量の水でふやかしてから湯せんにかけて煮とかします。手鍋に牛乳とグラニュー糖、ココナツ・ピュレを加えて、良くかき混ぜてから、直火にかけて沸騰に導きます。軽く沸騰したら、すぐに火から下ろして粗熱を取ります。先のゼラチンを加えて良く混ぜ合わせます。クレム・フエテ(無糖で泡立てる生クリーム)を加えて良く混ぜ合わせます。
仕上げ
果実類(好みで)、粉砂糖
ココナツ・ブラマンジェを丸口金を付けた絞り袋に詰めます。これを焼き上げたダコワーズの生地に底から絞り詰めます。このままの形で冷蔵庫で冷し固めます。上面にイチゴやフランボワーズを飾ります。また、写真のように好みの果実類を彩りよく混ぜ合わせて盛るのも良いでしょう。
編集後記
洋菓子のレシピで卵黄を多く使うものがあります。そうなると卵白がたくさん余り、困ったことになります。そこで、この余った卵白を使うレシピを探すことになります。まずはメレンゲを思い浮かべるでしょう。ここで試みるダコワーズ生地も、もしかしたら余った卵白を活用することから生まれたのかもしれません。このダコワーズが流行るまえにはジャポネという名前の生地がありました。懐かしい名前ですね。これら卵白を使った生地は、軽さがあるので、この時代の、軽さを求める食志向にもかなっていたのでしょう。ダコワーズの生地は、それ自体でも味わいがあるので、これにはブラマンジェのようなクリームがよく合います。このままでも快いデザートになるのですが、やはりもう少し華やかさが欲しい、ということで季節の果実を盛り合わせることにもしました。見た目も美しい、それでいて味わい深い軽さがある。この時代では、なるほどと納得した味ですが、今の時代ではいかがでしょうか。ぜひ試みてください。