Granité au champagne aux fruits de rouger

グラニテ・オ・シャンパーニュ・オ・フリュイ・ルージュ(シャンパングラニテ、赤い果実添え)
グラニテはイタリア語のグラニータ(Granita)からの発祥、「細かい粒状」を意味します。液体を凍結しながら、細かな、サクサクした状態にすれば、味わい軽やかなものとなり、暑い夏のリフレッシュ、息抜きの逸品となります。季節の果実を添えて、冷やしたシャンパンを加え、飲物としても最高。
グラニテ・オ・シャンパーニュ / Granité au champagne
砂糖 250g、水 250ml、シャンパン 250ml、グレープフルーツ 3個
シャンパングラニテをつくります。グレープフルーツは半切りにして果汁を絞っておきます。念の為、シノワにとおすのも良いでしょう。手鍋に砂糖と水を入れて直火にかけて沸騰に導きます。沸騰したらすぐに火から下ろして、そのまま冷まします。このシロップにグレープフルーツの果汁とシャンパンを加えて良く混ぜ合わせます。ソルベティエールにかけます。
ビスキュイ・ア・ラ・キュイエール / Biscuit à la cuillére
卵黄 8~10個、卵白 8~10個、砂糖 120g、薄力粉 120g、コーンスターチ 120g、バニラ 少々
卵黄にコーンスターチ1/2量を加えて軽く混ぜます。残りのコーンスターチは薄力粉と混ぜておきます。卵白に砂糖を加えながら、充分に泡立てて、しっかりとした泡立てのメレンゲとします。このメレンゲの1/3量を卵黄のマスと混ぜます。粉類を加えて、丁寧に混ぜ合わせます。残りのメレンゲを加えて、軽く混ぜ合わせます。紙を敷いたテン板に細い棒状に絞ります。グラニュー糖をふりかけて絞った生地ごと持ち上げて、余分なグラニュー糖を除きます。中温のオーブンに入れて焼きます。
仕上げ
カシス、チェリー、グロゼイユ、イチゴ、その他の果実類
シャンパングラスは冷蔵庫で冷やしておきます。好みの果実類(赤い実)も冷蔵庫で充分に冷やしておきます。シャ ンパングラニテをスプーンでカットして、冷やしたグラスに盛ります。好みの果実を添えて、ミント葉を飾ります。ガルニテュールとしてビスキュイ・ア・ラ・キュイエールを添えて供します。
編集後記
暑いですね。夏の暑さには、さっぱりとした味わい、冷たい飲み物にどうしても手が伸びます。かき氷が流行っていますね。 そこで、今月の、おすすめは、先月に引き続き、シャーベットにしました。 シャンパングラニテ。言葉だけ聞いても涼しそうです。アイスクリーム本でも、シャンパン添え、レモンシャーベットという商品を試みました。これはレモンシャーベットを細長グラスに絞り込んで、そこに冷えたシャンパンを注いで供するというものです。とてもシンプルですが、とにかく気持ちの良い、味わいでした。これと同様のスタイルが、今月の、おすすめシャンパングラニテなのですが、これはすこし贅沢なグラニテ、シャーベットとなります。シェフとのレシピ相談時、シェフが「シャンパンは何にする?」「もちろん、あれです」ということで、お互いがわかりあい、にこりとして、そう、名だたるシャンパンが試されることになりました。細長グラスに、グラニテと赤い果実類を形を崩さないように、見た目よく詰合せる。これが結構難しいのです。それにお気づきでしょうか?グラスの表面に、内側に何らかの汚れ、曇りなどが生じないように、そう、竹串を使って、カメラ目線に合わせて詰めていくのです。写真を見ていると、その時の情景が思い浮かんできます。そして、そうです、シャンパングラニテの、あの味も、冷えたシャンパンの味も。さわやかで、とてもいい味でしたね。あ、忘れるとこでした。このグラニテに添えてある、ビスキュイ・キュイエール。この姿かたち、そして、味も、とても優れたものです。レシピ相談をしているときに、シェフが、このグラニテには、ぜひビスキュイ・キュイエールを添えよう、と言い出したのです。その時代(30年程前)、しっかりしたビスキュイ・キュイエールを作ることが少なくなり、見る機会がなかったので、伝統的な、これがビスキュイ・キュイエールといえるものを添えましょう、ということになったのです。というのは、シャルロットという商品に、外側に貼り並べるのがビスキュイ・キュイエールでもあり、これが帯状に代わってきたので、作られることが少なくなったのです、撮影当日、番重にひと並べされたビスキュイ・キュイエールのなかから、これがいいかな、とシェフ自ら選びました。いい形ですね。味?、はい、もちろん、試食させていただきました。とても素晴らしい、伝統的な、逸品でした。