ブルターニュ地方はアンゼリカの産地でもあります。このアンゼリカの砂糖漬けを混ぜたサブレです。
卵黄4個、バター250g、砂糖100g、シナモン適量、オレンジフラワーウオーター適量、アンゼリカ(コンフィ)80g、薄力粉325g、塩少々
バターと砂糖を充分にすり混ぜます。ここにほぐした卵黄と塩を加えて、さらに充分にかき混ぜます。フルイにとおした薄力粉とシナモンを混ぜます。細かく刻んだアンゼリカを混ぜます。このアパレイユを丸口金を付けた絞り袋に詰めて、テン板に好みの形に絞ります。または、好みの形の型にバターをぬり、粉をふっておき、ここにアパレイユを詰めて表面を整えます。表面に卵黄をぬり広げて、温度 180℃のオーブンで、30~40分間を目安に焼きます。このような小さな形のものは、ガレットともいえるものですが、直径20~30センチほどの大きさに焼いたサブレもあります。これらはガトゥ・ブルトンと同様に表面に模様を描きます。
アンゼリカの砂糖漬け(angelique confite)は、アンゼリカ(背の高い二年草で、栽培により多年草となる)の根と茎を利用して砂糖漬けにしたものです。味の良い保存物となります。砂糖漬けとするには、茎を20センチほどの長さに切り、冷水に浸してから、沸騰水で煮て、これを冷水でさらします。堅い筋を除いて、糖度18のシロップに一日浸します。つぎに糖度30まで煮詰めて、同様にして三日間浸します。後に、シロップを切り、粉砂糖をふりかけて乾かします。